映画ドラえもん のび太の宇宙開拓史 レビュー(感想)-ネタバレあり

ドラえもんのアイキャッチ

DORAEMON THE MOVIE BOXを発売当日に買ってから視てなかったものの、ドラえもんはやっぱり視出すと面白いです
わさび版のBOXも出てたのを今日知りました
わさび版ドラえもんは嫌いではないのですが、映画の作画?線がちょっと苦手ではあります

1981年公開の大長編  ドラえもん映画第2弾は宇宙での冒険

宇宙での一コマからスタート
謎の少年と謎のピンクの生き物が、敵と思われる宇宙船から逃げる為に危険なワープを試みました
おや…これは、のび太の夢でした
起きたのび太は、ドラえもんより「ジャイアンとスネ夫が『急用だから空き地に来い』って」と聞かされます
急用の中身は『空き地が中学生に取られたから返すように、ジャイアンズの代表として交渉しろ』
嫌々ながらも、のび太は中学生に「や、野球部なら学校で出来るでしょう…?」と交渉しに行きました
しかし、中学生は「野球部ではない」との返答
「それなら野球部に入れば…」とのび太が言うと「入れてくれねーんだ」と中学生
ここで、のび太は残念ながら閃いてしまったのです
「あ、そうか!野球が好きだけど下手くそで入れて貰えないんだ」とナチュラル笑顔で相手を煽る、のび太君
もちろん、怒った中学生に追いかけられ、逃げる途中で誤って工事現場の穴に落ちてしまいました
何故そんなに落ちるのか…工事現場の穴に落ちるのはいつもの事ながら、この時また先ほどの変な夢の続きを見始めたのです…

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見慣れない空き地

中学生に取られた空き地なのですが、風景を見るといつもの空き地と違うようです
横の木製の塀や後ろの塀を見ると、いつもの空き地っぽいのですが、1つ明らかに違うもの…大きい橋(高速道路規模)が右手側にあります
のび太達が野球をする所といえば、明らかに野球をするには狭すぎる「いつもの空き地」と他チームと試合をする時用の「河川敷のグラウンド」後は「学校のグラウンド」位でしょうか
ここは、この作品以降にも出て来たかな?
アニメではあったような気もするな…
出て来なかったら、交通量が多いとか車の音が煩いとかで使わなくなったんでしょうね
『野球が出来る空き地を探して来い』とジャイアンに言われたのび太は、ドラえもんに「空き地を作って」といつも通りのお願い
「冗談じゃないよ!いくら僕だって空き地なんて作れるわけないよ」
『冗談言うなよ!いくらでも空き地なんて作れるだろう』とドラえもんに思ってはいけません
映画だし、ここで作ったら終わるし、仕方ないね

謎の生き物の声

謎の少年ロップル君と一緒にいる謎のピンクの生き物、名前は『チャーミー』で口癖は「だわさ」
声優は杉山佳寿子
「アルプスの少女ハイジ」のハイジで有名ですが、「キテレツ大百科」の2代目コロ助でもあります
コロ助の初代声優は「Drスランプ アラレちゃん」のアラレちゃん役の小山茉美
この宇宙開拓史ではロップル君の妹のクレムを演じています
と言う事で…後年、初代と2代目コロ助になる2人が密かに夢の競演をしていたんですねー
因みに、あまり関係ない事なんですが「どやさ」は今くるよ、「だわよ」はビバリーヒルズ青春白書なので、チャーミーはその間という事ですね

天才のび太

ロップル君が乗ってた宇宙船は、無茶なワープの影響で壊れた模様です
それを知ったのび太
「だけど、この機械。壊れる前は壊れてなかったんだろう」
のび太が、唯の小学5年生ではない事が伺えるセリフです
「勉強して発明するんだ 勉強しなくても頭のよくなる機械を」
とか
「いっそ川へ身投げしようかと思ったけど泳げないからやめた」
とか
「もう少しうまくなってから練習したほうが」
など数々の名言に比べると少し弱いですが、「そら、その通りだ」と言わざるを得ない的を射た発言である事は確かでしょう

ロップル君、聖人説

ドラえもんとのび太が、不意にロップル君を訪ねると宇宙船は何処かの格納庫に停まっていました
のび太が近くにあったボタンを押すと(何故押したし)エレベーターのボタンだったようで、格納庫ごと上がりだし地上へ出ます
ドラえもん達が周辺を調べ出すと、いきなり大津波に襲われる事に…
どうにか逃れて、一夜を明かした末にロップル君とは再会出来たのですが、宇宙船を入れていた格納庫が流されてしまいました
あの宇宙船は「どこかへ行く為の移動用」と「畑を耕す為の耕作機械」を兼ねているようで、ロップル君家族にとっては命に関わるものです
それが流されてしまった事に少し動揺しつつも、のび太の「悪い事しちゃったなぁ」そんなに軽くて良いのか発言を受けても「君たちのせいじゃないよ、タイミングが悪かっただけ」と答え、探しに行こうと提案するロップル君、素敵過ぎる
これは、コーヤコーヤの未来のリーダーですわ

いつものメンバーの時間が短い

この作品、ジャイアン・スネ夫・しずかちゃんの出番が非常に少ないです
何故なのかというと、のび太が空き地を見つけられないので相手をしないから始まり、コーヤコーヤ星には広大な空き地があったものの、地球と重力が違い過ぎて野球にならない、また敵に怖い目に遭わされた事で「もう友達と思わない」と喧嘩した事で一緒にいないんですよね
スネ夫派な自分にとっては、ちょっと寂しい

のび太 史上最大の見せ場が…ない!?

のび太の特技と云えば「立った状態から寝るまで僅か0.93秒」や「あやとり」「ピーナッツを上に放り投げ食べる」など沢山ありますが、一番は「射撃」の腕前でしょう
何やら、のび太はゴルゴや次元大介や冴羽リョウ(漢字は「犭」に「尞」)以上の早打ち名人で僅か0.1秒だとか…
原作ラストの敵との勝負では、「宇宙一の殺し屋ガンマン」ギラーミンとの1対1の早打ち対決(小学5年生が!しかも、普通に勝った!撃たれたギラーミンはきっと…)でしたが、映画版ではギラーミンとの対決はなく、ロップル君の補助をする程度になりました
確かにまぁ…小学5年生が普通に生死をかけた戦いをしてるのでアレなところはあるのですが(但し、TVアニメ「ガンファイターのび太」でも実弾対決があり、そこではのび太1人対多数)ギラーミンの「悪い奴ながらもカッコいい、THE悪役」というキャラ付けをも失わせてしまったのが残念です
原作コミックは昔は持ってたのだけど今は無く、ネットの記述でこういう感じだったなーと思い出す程度なので、美化されてるのかもですが、原作は良いものでした
しかし…この世界では重力の違いなどから、のび太達はスーパーマン
この世界の銃を受けても死なないのではないかと、ふと思いました
他の作品で重力が違う星に行った時は「ポップコーンみたい」と弾丸を指で潰してたり、撃たれても「くすぐったい」と言ってたましたが…あれ、これはどうだったかな
しかしながら、ラストの「心をゆらして」が流れながらのロップル君達との別れのシーンは映画の方が印象に残ります
「心をゆらして」は主題歌だけど、エンディングテーマは「ポケットの中に」なんですね
何とも贅沢な作品です

by カエレバ

 

         

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