映画ドラえもん のび太の魔界大冒険 レビュー(感想)-ネタバレあり

ドラえもんのアイキャッチ

1984年公開 大長編第5弾 魔法が使える世界で大冒険

掃除の途中で居眠りをして、魔法が使える世界の夢を見たのび太
目が覚めて現実に戻るも、魔法が使えるようになれればという事に頭が一杯で、心ここにあらず
そんな折、ドラえもんとのび太にそっくりな石像を発見する
何でこんな石像が?と気になりつつも、どうしても魔法が使えるようになりたいのび太にある名案が浮かんだ

あの男が満を持して再登場!トラウマ必至の魔法の話

「何故この世に魔法がないのか…」という事を知りたいのび太は、あの男に会いに行きます
「歩く百科事典」「人類に過ぎ足るもの」の異名を持つMr.出木杉です
因みに出木杉くんのフルネームは出木杉出来男とか安直な名前ではありません
出木杉英才と書いて「できすぎえいさい」
※ドラえもん公式サイトではこの読みで「ひでとし」という説もあると紹介、それ以外は「ひでとし」で統一されている模様
この名前で学業が悪かったら悲惨ですが、彼はそんな親の強烈なプレッシャーをはね除けて、無事に神童の道を突き進んでいるのです
そんな彼だから、のび太の魔法の話も笑わず真面目に聞いて答えてくれました
その話を簡単にまとめると…
魔法は、その昔1つの学問だった
その研究の中で天文学が誕生した事や、物を金に変えようとした錬金術から色々な科学の分野に後に発展・影響した事
その科学が魔法とされたもののインチキや迷信を解明した事、また魔法を使ったり使ったと疑われた者を魔女狩りと称して処罰した事で、魔法は息の根を止められたというものでした
この説明時の画像が怖いっていうもんでない!
また音楽も、おどろおどろしくて非常に印象に残る場面ですね
子ども時分には、きつかったぜ…
もちろん、今回の音楽も菊池俊輔氏が担当しています
今作は前回の海底鬼岩城の音楽が良く流れますが、イメージはピッタリです
とまぁ、こうして短いながらも出木杉君はしっかりした足跡を残していきました

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のび太の身体は頑丈で運が良い

ゴミ捨て場にゴミを捨て帰ろうとした矢先、ゴミの上にあった石の塊がのび太に覆い被さってきました
その石の塊はドラえもんそっくり
最終的にこの石の塊はドラえもんそのものだった訳ですが、ドラえもんの体重は129.3kg
そんなものが落ちて来たらエライ事になりそうですが、のび太が怪我をした様子はありませんでした
そして、この後が問題
のび太が裏山にある木の下で座っていた時に、頭上からホウキが落ちてきました
ホウキはのび太の頭に当たり前方に落ちた事で、のび太は「何だろう?」と立ち上がり前方へ歩きます
その直後、のび太が座っていた所にのび太そっくりの石の塊が落ちてきたのです
つまり、危うくのび太が、のび太のせいで死ぬところだったのです
ホウキより石が先であれば大変な事になっていました
普段は運が悪いのび太ですが、この時ばかりは良かったようです

魔法が使えないのなら、魔法の世界を作れば良い

夜中に「もしも魔法の世界になったら…」と、もしもボックスを使ったのび太
ところが、呪文を唱えても魔法が使えるようになった気配はなく、魔法は無理かと諦めた翌日…
魔法文明の世界を目の当たりにしました
ところが、魔法の世界になったからと云って直ぐに使えるようなものではなく、他の学業と同じく小さい頃からの勉強が必要のようです
また、空を飛ぶ魔法の絨毯には運転免許が必要で、のび太のパパは持っていませんでした
しかし、空を飛ぶ道具として定番のホウキには、免許はいらないらしく…
劇中で「ホーキングと云うのは、サイクリングのようなもの」と言ってた通り、自転車扱いなのでしょうか
そういえば、のび太のママ曰く「魔法の絨毯は高い」らしいので、ひょっとすると本人の魔力を倍増させて出せる速度が上がったりする機能が絨毯についていて、安全性の意味で免許が必要なのかもしれません
また乗る人数によっても差別化されているのでしょうか
しかし、CMでしてた「スカイラインFC」よりも美夜子さんのキャンプ用の絨毯の方が色々優れていたように思えるのだけど、あれはいくらするのか…
逆に、スカイラインFCは居住性が良いと放送してましたが、狭くて生地も薄く、とても良いものには見えなかったです…

この作品で「もしもボックス」は単純に願いを叶えるものではない事を知りました
もしもボックスは、「もしも、魔法を使えるなら…」と言った瞬間に元の世界とは別の魔法の世界が誕生して、元の世界に戻したとしても魔法の世界はずっと存在していくと言う厄介な道具でした
まぁ、ドラミちゃんが来て終わりで無かったのは良いのですが…

厄介で思い出しました
この話で一番厄介なのは、息子のものを勝手に捨てるのび太のママでした
いや、部屋のメッチャ入り口にもしもボックスを置いていくドラえもんも悪いのですが、それでも捨てるものなのか
これ以降のドラえもんでも、ドラえもんらを絶体絶命に追い込むママの活躍は必見です
※思い出すだけで、ドラビアンナイトで絵本を燃やす、雲の王国でどこでもドアの時間の目盛りを弄る
逆に救ったのは、夢幻三剣士の夢見る機の現実と夢を入れ替えるボタンを押して現実に戻してのび太を助けた事位か?

導入部分からのスムーズな展開

初期から中期にかけての大長編ドラえもんで思う事なのですが、起承転結の起の部分が後期などに比べて長く感じます
もちろん、悪い意味ではなくて良い意味で
逆に後期は話のメインに直ぐに突入して何か味気ないなーと思う事があります
この魔界大冒険でも、話のメインである魔界へ行くまでに色々な事がありました
個人的に魔界が接近してる事を現す猛烈な台風などの描写が好きでした

超トラウマ メデューサ

悪魔の話以上に、この魔界大冒険でトラウマになる悪魔メデューサ
あっという間に城の外へ出るスピードと時空間もヘッチャラという恐るべき見た目と能力
声優は上田敏也という方で、独特の声が余計に怖さを引き立てています

大魔王デマオン、歴史に残る痛恨のミス

大長編ドラえもんの全ての世界でも強さは上位に位置するであろう大魔王デマオン
ところが、その強さと銀の矢を直接撃ちこんできた事を馬鹿にし過ぎた故の慢心か
「はーはっはっは!」と笑い声でドラえもんらを城の外まで吹き飛ばした後に、悪魔達に「全員捕らえろ」と云う最悪の失策を犯してしまいました
笑わなければ、悪魔の世界は安泰であったのに…

翻訳こんにゃくの謎

ナルニアデスの魔界歴程は特別な文字で書かれていたので、満月博士は最後まで翻訳する事が出来ませんでした
この魔界歴程を最後まで翻訳出来なかった為に、当初デマオンに勝てなかった訳ですが一つの疑問が残ります
何故に翻訳こんにゃくを食べていた美夜子さんは、翻訳出来なかったのか?
「魔界星へ着くまで1週間位かかる」と言っていたので、最後まで読む時間はたっぷり有った筈なのですが…まさか最後まで読まなかった!?
翻訳こんにゃくの効果は、猫語を翻訳しただけで消失したのでしょうか

by カエレバ

 

         

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